ケミカルライトの危険性と害

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ケミカルライトの危険性と害

ケミカルライトの危険性は…

害・危険性レベル2「警戒」

ケミカルライトは、コンサートやライブ・結婚披露宴などのイベント会場での定番アイテムになっていますが、もともとはアメリカ海軍の防水ライトとして開発され、陸軍の野戦用装備としても採用されたものであり、民間でもキャンプ・フィッシングなどのアウトドア用として活用されています。また、災害・緊急時の非常用照明交通事故・車両故障のときの警告灯としても普及しています。

Chemical_Light_image製品の構造と使い方は至って簡単です。柔軟性のあるポリエチレンのチューブの中に、過酸化水素を含む液体と、発光物質の詰まったアンプル(ガラス製の小型容器)が入っています。使うときは、ポリエチレンチューブの真ん中あたりを軽く折り曲げるとアンプルが割れ、発光物質がチューブ内の液体に混ざって発光します。これだけで、1時間から数時間、チューブ全体が光り続けます。発熱や引火することもなく安全であることから、教育現場や子供の玩具としても使われているようです。

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 チューブの破損による液漏れに注意

ケミカルライトのチューブはポリエチレン製であり、けっして丈夫なものではありません。強く折り曲げたり、何度も折り曲げたりすると、破損して中の液体が漏れ出してくる場合があります。そのようなトラブルは、アウトドアでの使用が増える夏に多く発生しています。その液体の成分は、以下のようなものです。

・発光物質   シュウ酸ジフェニル  少量
・触媒      過酸化水素       約10%
・溶媒      フタル酸エステル類  約90%

発光物質のシュウ酸ジフェニルは、特に危険な物質ではありません。しかも、アンプルの中に入っている量はごく少量です。過酸化水素は弱酸性の液体で、強力な酸化力や還元力があり、漂白剤・消毒剤としても利用されます。高濃度の場合は、皮膚に付着すると強い痛みを感じ、皮膚が白く変色します。しかし、溶液全体の約90%を占める溶媒で希釈されているため、特に危険ではありません。その溶媒であるフタル酸エステル類は、体内に取り込まれた場合、肝臓・腎臓疾患などの原因となる可能性が指摘されていますが、皮膚に付着しただけではその心配はありません。

ケミカルライトの中の液体は、以上のような比較的に危険性の少ない物質で構成されています。破損によって漏れたものが肌に付着したとしても、肌荒れを防ぐために水で洗い流しておけばよいでしょう。ただし、眼に入った場合は、酸化・還元力の強い過酸化水素が含まれていますので、成分が残らないよう念入りに水で洗い流しておきましょう。

ケミカルライトは、チューブを破損しないように注意。
液体が手についたり眼に入ったときはすぐに洗浄する。

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