たばこの危険性と害

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たばこの危険性と害

たばこの危険性は…

害・危険性レベル4「危険」

たばこ(紙巻たばこ)には、主原料のタバコの葉以外にも、保湿剤や風味付け・刺激抑制などのための各種化学物質が添加されています。そのため、たばこの煙にはそれらの燃焼によって生成されるさまざまな化学物質が含まれ、その中には、多量に摂取すると死に至る有毒物質や癌の原因となる発癌性物質も数多く含まれています。

たばこの煙に含まれる特に危険な成分

たばこの煙に含まれる有害物質の中でとりわけ健康被害を与えやすいものが、タールニコチン一酸化炭素の3種類です。

タール  Tar

タールは、たばこの煙の主要な粒子成分です。他の物質に付着しやすく、喫煙者の歯や衣服、室内の壁・家具などの黄ばみや臭いの原因となる物質です。単一成分ではなく、各種芳香族炭化水素やベンゼンなどの発癌性物質が多数含まれ、それらは肺だけでなく各種臓器・組織の細胞のDNAを損傷して癌細胞を発生させると考えられています。また、肺の内部に付着することで、慢性気管支炎肺気腫など各種呼吸器系疾患を引き起こします。

ニコチン  Nicotine

ニコチンもたばこの煙の主要な粒子成分であり、タバコの葉に含まれているアルカロイド(生物由来の毒素)です。たばこ数本分の葉から抽出したニコチン溶液を摂取すると、大人でも急性中毒によって死亡する可能性があるほど強い毒性があります。喫煙ではそれほど重篤なニコチン中毒の症状は起きませんが、毛細血管を収縮させて血行不良を引き起こし、血液中の免疫細胞の活動を阻害します。また、毛細血管の収縮は血圧の上昇にもつながり、動脈硬化を促進させて虚血性心疾患心筋梗塞狭心症など)を始めとする各種疾患を発症するリスクを高めます。

一酸化炭素  CO

一酸化炭素は、たばこの煙の主要なガス成分です。高濃度の一酸化炭素による急性中毒の恐ろしさについてはよく知られていますが、たばこの煙に含まれる比較的に低濃度の一酸化炭素でも、長期間にわたって継続的に吸入すると循環器系に多大の負担をかけることになります。まず、一酸化炭素は血液中で酸素を運搬するヘモグロビンと結合しやすいため、たばこの煙で吸入すると、体内の各組織への酸素供給が確実に減少します。それによって免疫細胞の活動が阻害され、白血球の一種であるマクロファージの抗体生産機能も低下して、免疫機能の低下をもたらすことになります。また、マクロファージは寿命を迎えた細胞を消化する食細胞でもあり、その機能低下は新陳代謝の低下をもたらして、老化を促進させることにもつながります。

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受動喫煙による健康被害

副流煙は主流煙よりも有害

喫煙者がたばこから直接吸い込む煙のことを主流煙と呼び、それに対して、たばこから立ちのぼる煙のことを副流煙と呼びます。また、喫煙者以外の人がこの副流煙や喫煙者の吐き出した煙(呼出煙)を吸い込むことを、受動喫煙といいます。

現在のたばこは、フィルターの進化によって主流煙に含まれる有害物質の相当部分を除去しています。一方、副流煙は燃焼による煙がそのまま立ちのぼっていますので、各種有害物質の含有量は主流煙と比較して数倍から数十倍という高い値になります。古い資料ですが、2000年以前の厚生省(現厚生労働省)の調査では、主流煙と比較して副流煙のタールは3.4倍、ニコチンは2.8倍、一酸化炭素は4.7倍とされています。調査・比較方法が不明ですが、一応の参考になると思います。

副流煙は拡散していく煙ですが、有害物質が高濃度であることから、受動喫煙の健康被害を軽く見るべきではありません。特に、換気が十分ではない室内での受動喫煙は、喫煙者と同等の悪影響を受ける可能性があります。

副流煙の受動喫煙による健康被害に厳重注意を。
喫煙者にとって禁煙はもっとも有効な健康法です。

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