マーガリンの危険性と害(大人・子供・赤ちゃん)
マーガリンの危険性は…
マーガリンはバターと似ていますが、バターが牛乳から造られているのに対し、マーガリンは各種の植物性・動物性の油脂を主原料としています。ただし、JAS(日本農林規格)では、原料に占める食用油の割合が80%以上のものをマーガリンと定義し、80%未満のものを「ファットスプレッド」と呼んでいます。パンに塗りやすいソフトな家庭用マーガリンはすべて「ファットスプレッド」ですが、ここでは一般名詞のマーガリンで表記しておきます。
大人への害は? トランス脂肪酸があぶない。
家庭用のマーガリンは植物性油脂を主原料とするものが普及したことから、以前は、動物性油脂から造られるバターよりもヘルシーだと言われてきました。しかし、現在では、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が善玉コレステロールを減少させて悪玉コレステロールを増加させることが判明しており、マーガリンの健康神話は過去のものとなりました。
悪玉コレステロールは、心筋梗塞・狭心症などの心臓病やその他の生活習慣病のリスクを高めるため、欧米諸国の中にはマーガリンに対するきびしい規制を実施している国もあります。日本では、日本人のトランス脂肪酸の摂取量が欧米人よりも少ないことと、トランス脂肪酸の害を抑えるリノール酸の摂取量が多いことを業界団体が主張し、メーカーはトランス脂肪酸の少ないマーガリンの開発に取り組んでいます。
子供・赤ちゃんへの害は? アレルギーに要注意。
トランス脂肪酸による健康被害のリスクは、主として中高年を対象としたものであり、子供の場合は心配する必要はありません。心配なのは、マーガリンの主原料として大豆油がよく使われ、副原料として発酵乳が使われている点です。マーガリンとマーガリンを使った菓子類や離乳食は、大豆アレルギーと牛乳アレルギーのある子供には危険です。
マーガリンも、悪玉コレステロールの原因となる。
子供には、大豆・牛乳のアレルギーがないことを確かめてから。