トリチウム(放射性物質)の危険性と害(大人・子供・赤ちゃん)

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トリチウム(放射性物質)の危険性と害(大人・子供・赤ちゃん)

トリチウムの危険性は…

害・危険性レベル4「危険」

トリチウムは三重水素とも呼ばれる水素の放射性同位体であり、原子核が陽子1個と中性子2個によって構成されています。自然界では、宇宙線(宇宙空間から降り注ぐ素粒子)と水素原子との反応によって恒常的に生成され、人工的には、核実験原子炉内の核反応によっても生成されています。地球上には、このようにして生成されたトリチウムが広く存在しています。

大人・子供・赤ちゃんへの害

トリチウムは、半減期(放射性元素が崩壊してその数が半減するまでの時間)が約12年と比較的に短いことと、原子核崩壊によって放出されるエネルギーが小さいことから、もっとも毒性の弱い放射性物質であり、人体や環境への影響も少ないと軽視されてきました。しかし、トリチウムを大量に取り扱う技術者の被曝被害(死亡例)がこれまでに2件報告されています。

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地球環境への影響

核実験原発事故による放射能汚染では、核爆発や原子炉内で生成されるセシウム137がもっとも重視されます。セシウム137は半減期が約30年と長い上に放射線量が大きく、体内に吸収されると排出されるまでに100日から200日を要するため、人への健康被害が極めて大きいからです。他方、原子炉内で生成されるトリチウムは、冷却水の水の分子を構成する水素が放射線の影響でトリチウムへと変化し、「トリチウム水」と呼ばれる放射性の水として存在しています。上記のようにトリチウム自体が自然界に広く存在し、毒性の弱いものであるため、トリチウム水の処理は、国の定めた規制基準に基づき、多量の水で希釈してから海に放流されています。しかし、原発で生成される放射性物質の中でもっとも多量に海洋へ放出されていますので、それによる海洋生物への被曝被害が心配されます。

トリチウムは意外と身近な放射性物質です。
しかし、致死性の被曝被害さえ与える危険物質です。

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