白金ナノコロイドの危険性と害

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白金ナノコロイドの危険性と害

白金ナノコロイドの危険性は…

害・危険性レベル2「警戒」

白金ナノコロイドを配合したサプリメント、健康飲料、化粧品、石鹸、シャンプーなどが販売されています。白金は化学的に安定した貴金属であり、オランダ語由来のプラチナという名称でも呼ばれています。ナノは基本単位(メートル、グラムなど)の10億分の1を意味します。1ナノメートル(nm)は10億分の1メートル=1000分の1ミクロンであり、電子顕微鏡でしか観察できない分子レベルの大きさです。そして、コロイドは微小な粒子が気体や液体の中に分散している状態、あるいはその粒子のことです。つまり、上記のサプリや健康飲料などは、白金の極小微粒子が配合されている商品です。なお、国内の販売商品に配合されている白金ナノコロイドの大きさは、粒径2ナノメートルです。

「活性酸素を除去」には科学的根拠がない

2014年2月、ある有名企業が白金ナノコロイドを配合した健康飲料「プラチナビューティーウォーター」を発売しました。その広告には、「ガンの原因である活性酸素を除去するプラチナナノコロイド」、「病気・老化の原因である活性酸素を除去し、健康・美容を増進するプラチナナノコロイド」などと明記されていました。しかし、翌2015年2月、消費者庁は、白金ナノコロイドが人の体内で活性酸素を除去するという有効性を証明した研究データが見当たらず、企業が提出した資料にもその合理的根拠が示されていなかったため、この広告内容を不当表示と断定し、景品表示法に基づいて広告表示の改善と消費者に対する不当表示訂正の周知徹底を指示する措置命令を出しました。

この措置命令は消費者に誤解を与える広告表示の是正を指示するものであり、販売禁止命令ではありません。しかし、2016年10月現在、「プラチナビューティーウォーター」は販売されていないようです。

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リスク評価がされていないため危険性は未知数

白金という金属自体は、酸化されにくい大変に安定した金属であり、毒性もありません。しかし、白金ナノコロイドのような微小な物質は、本来安全な素材であっても、形状が極めて微細であるために人体に健康被害を与える場合があります。その代表例が、アスベスト(石綿)です。アスベストは、一本一本の繊維が電子顕微鏡でなければ観察できないほど細く、その微細であることが発癌性を生んでいます。従って、先端科学の産物であるナノ粒子を製品の材料として使用する場合は、人体に対する危険性の有無を確認するリスク評価が欠かせません。

現在、ナノ粒子のリスク評価とその評価手法を解説するリスク評価書の作成は、日本最大級の公的研究機関である産業技術総合研究所(略称・産総研)が一手に引き受けています。しかし、巨大な研究機関とは言え、さまざまな研究領域をカバーしているため、産総研でナノ粒子のリスク評価を担当できる研究者も予算も限られています。白金ナノコロイドの開発者が学会で発表したのは2005年でしたが、当時、産総研ではナノ粒子のリスク評価が2004年に始まったばかりで、2011年に炭素系ナノ粒子のリスク評価書がようやく公表されました。白金ナノコロイドなど金属系ナノ粒子のリスク評価については、研究が進んでいるのか、リスク評価書がいつ公表されるのか不明です。

このような状況ですので、白金ナノコロイドの安全性についての研究は進んでいません。従って、白金ナノコロイドを配合した製品を使用する場合は、どのような健康被害が発生するか分からないということを理解して使用してください。

白金ナノコロイドは、リスク評価が進んでいません。
摂取量や摂取方法による健康への悪影響は不明です。

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