プールの塩素消毒の危険性と害(大人・子供・赤ちゃん)
プールの塩素消毒の危険性は…
文部科学省が管轄する小中高校等のプールでは、次亜塩素酸の化合物を消毒剤として使い、水中で分離した次亜塩素酸の殺菌作用によって水の塩素消毒を行っています。一方、それ以外の学校法人や自治体・民間業者などのプールは厚生労働省の衛生管理下に置かれ、次亜塩素酸による塩素消毒だけでなく、さらに強い殺菌力をもつ二酸化塩素による消毒も認められています。この次亜塩素酸や二酸化塩素の濃度の基準値は、それぞれの特性に応じて水道水よりも多少高い値が設定されています。それは、水道水とは異なり、利用者によって有機物(体の汚れなど)が混入することと、紫外線による殺菌成分の減少を考慮してのことです。
大人・子供・赤ちゃんへの害 発がん性などの疑い。
国連世界保健機関(WHO)の専門機関である国際がん研究機関(IARC)は、クロロホルムとブロモジクロロメタンという化合物を発がん性が疑われる物質(グループ2B)に分類していますが、これらは浄水場での塩素消毒の際にも水中のメタンや他の有機物と反応して生成されることが判明しています。特にクロロホルムについては、大量摂取による人体への悪影響や動物実験による遺伝毒性も確認されているため、塩素消毒を有害物質の発生因子とする見方が少なくありません。ただし、厚生労働省による浄水の水質基準では、クロロホルムの基準値(含有量の上限値)は WHO よりも遥かに厳しい値が設定されています。
プールで目が赤くなる原因は人の尿
プールで目が赤くなる現象( red eyes )は、長い間、塩素によるものと思われてきました。しかし、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)などの専門家による研究グループが今年5月に発表したレポートによると、その原因物質が塩素ではなく、人の尿・汗などに含まれる窒素化合物と塩素の結合した物質であることが判明しました。また、ブールの水の塩素臭(いわゆるカルキ臭)も、その化合物の臭いと考えられています。つまり、目が赤くなるのもカルキ臭も、真犯人はプール利用者の尿だったという結論です。
塩素は危険な物質ですが、水の塩素消毒は安全です。
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