住まいのダニの危険性と害
住まいのダニの危険性は…
ダニには、ノミ・シラミのように人の血を吸う虫(※昆虫ではありません)というイメージがあります。しかし、たくさんの種類があるダニの中で、人の血を吸う吸血性のダニの種類はごく限られています。日本で代表的なものが、ツツガムシ・ヒゼンダニ・マダニ・イエダニです。これらの内、ツツガムシ・マダニは野外で生息し、ヒゼンダニは宿主(人・動物)の体内で繁殖して、体外では短時間しか生息できませんので、住まいに常時生息している吸血性のダニはイエダニだけです。もっとも、近年の住宅の構造・設備や家電製品・家庭用品などによるダニ対策が進歩し、イエダニに咬まれる被害も減ってきました。
現在では、吸血性のイエダニの被害よりも、ヒョウヒダニ(別名・チリダニ)によるアレルギー性の健康被害が問題視されています。このダニの死骸や糞が、気管支喘息・アレルギー性鼻炎などアレルギー性疾患のアレルゲンとなることが判明しているためです。以下では、これらを含めた住まいのダニの種類とその特徴・危険性などを紹介します。
住まいのダニの生態と危険性
イエダニ 危険な吸血性のダニ
夏季に多く発生する夜行性のダニで、人の血を吸うときは主に腹部や太腿を咬みます。住宅ではネズミに寄生していることが多く、ネズミの巣で大量発生した場合や、宿主のネズミが死んだ場合などに、新しい宿主を求めるイエダニによって住人も被害を受けることになります。咬まれるとネズミの持っている細菌・ウイルスによる感染症を発症する場合もありますので、大変危険です。イエダニの被害に遭ったときは、殺虫剤や掃除機でダニを駆除するだけでなく、ネズミの駆除も必要です。
ヒョウヒダニ(別名・チリダニ) アレルギー性疾患のアレルゲン
1年間に発生する住まいのダニの7割から9割がこの種類だと言われています。人を咬むことはなく、吸血性のダニではありません。カーペット・ソファ・ベッド・布団・枕など、比較的に高温多湿でほこりの多い場所に生息し、ほこりの中にある人のフケ・垢など有機物を餌として繁殖しています。人畜無害なダニのように見えますが、その死骸・脱皮殻・糞がアレルギー性疾患のアレルゲンとなります。
コナダニ 食品の表面や畳の中で繁殖
繁殖力が旺盛で夏季を中心に増殖しますが、乾燥に弱いため、冬は活動が鈍ります。主に乾燥した食品・菓子類やわらを餌とし、人を咬むことはありません。しかし、畳の中にたくさんいるため、高温多湿の時期に大量発生したときには、それを捕食するツメダニも増殖し、ツメダニに咬まれる被害が増えることになります。
ツメダニ アレルギー性皮膚炎を発症
吸血性のダニではありませんが、カーペットや畳で生息し、ヒョウヒダニやコナダニに咬みついてその体液を吸い取り、餌としています。そのため、ヒョウヒダニやコナダニが増える夏季を中心としてツメダニも増殖し、偶発的に人の皮膚に咬み付くことが多くなります。咬まれると、1~2日後にアレルギー性皮膚炎を発症し、患部の赤い腫れとかゆみがしばらく続きます。
ダニに咬まれる被害は、初夏から秋口までが要注意。
アレルギー対策のダニ退治は、敷物・寝具を重点的に。
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